ヴィクトリア女王が「世界でもっとも美しいボーン・チャイナ」と絶賛したミントンの創業は、1793年。創業者は、ロンドンやストーク・オン・トレントで活躍した彫刻家でデザイナー、トーマス・ミントンである。
ミントンの名を広く知らしめたのは、企業家として有能だった二代目ハーバードである。父トーマスが追求した芸術性を重視しながらも、工場の近代化や人材確保に努めました。この時代に大理石のような輝きを持つパリアン磁器、金を腐蝕させて文様を浮き彫りにするアシッド・ゴールド、金を立体的に盛り上げていくレイズド・ゴールドなどの技法が開発される。そして、1851年大英博物館はじめ、内外の博覧会で高い評価を獲得していったのです。
惜しみなく金を使い、嗜好をこらした「シュルズ・ベリー」「ダイアデム」などは貴族趣味の極致ともいえる逸品。現在でも王室や貴族、上流階級の人々の間で人気が高い。
一方、ミントンのもう一つの顔ともいえるのが第二次大戦後間もなく発表された「ハドンホール」である。イギリス陶磁界に多くの足跡を残したジョン・ワズワースの代表作でもある。ダービーシャーにある壁画とタピストリーにヒントを得て、ワズワースが、一夜にして完成させたというエピソードが残っている。
参考文献 イギリス洋食器の旅 |